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生きる力になれば
by 星と地蔵
ふれあいの丘
14/07/16 15:28
横浜市営地下鉄
ふれあいの丘駅から東200メートルの所に市民の憩いの場所がある。



公園、温水プール、銭湯、ミニ図書館、レストラン、宿泊施設、各種教室、演芸場、ゲートボール場等々。

今日は映画をやめてプールに来た。
水の中に入ると、とても爽やかな気分になった。

背が高くて綺麗な外人さんが今日も来た。

優雅に泳ぐ姿はまるで人魚のようだ。

つい揺れる胸元に目がいってしまう。

視線が合うと気まづく伏せてしまう。


プールから出て、施設内の銭湯に入り湯につかり疲れを癒した。



隣のレストランに移動して、生ビールとラーメン、ミニカレーセットを注文した。




外に出て、大きな
木の下のベンチに
腰掛け本を読む。



何も書いてない

白紙の本

それをめくり

楽しむのです。

今日の夢物語を綴るのです…



1人の美しい、品のある中年のご婦人が公園にやって来た。


つい見とれていた。

やっぱりいたのね
随分探したわよ。
と言って

私のベンチに
腰掛けた。



僕は相変わらず、間が抜けている性格なので理解できないでいた。


思わず腰を右端にずらしていた。

そのご婦人は2人の空いたスペースにカバンから何やら出して広げた。

今朝あわてて作ったの、あなたの好きな、ちらし寿司、卵焼き、唐揚げ、天ぷら、チーズ、ワイン、魔法のように並べ出した。
ピクニックに来たようだ。

私はこの美しい女性が何故私の好きな物を知っているのだろうか不思議だった。


とてもラーメン食べたと


言えなかった。




遅かったね

随分待って

しまったけど、


君の手料理見て許してあげるよ。



彼女は微笑んで、
お馬鹿なあなたを
思うと、何か美味
しいもの食べさせ
たくなってしまうの。


喜んでくれて

嬉しいわ

はい

と箸で卵焼きをつ
まんで口に持って
来た。

思わずあたりを見
回し、赤くなって

くわえた。


美味しい!

良かった

愛してるて言って

またあたりを見回して、


照れながら


愛しているよ

と囁いた


2人は肩を寄り添


ってお互いの温も

りを感じていた。

夏の風が樹木の下

では涼しかった。


安心仕切った彼女

の横顔みていると


この夢よ覚めない

で欲しいと願わず

にいられなかった。


一体この女性は

誰なのだろうか?


きっと私は


認知症なのだろう

2人が愛しあって


いるのは間違いな
い事実なんだ。


彼女に認知症にな

ったなどとそんな

事言えない。


この瞬間(とき)を

大事にしよう…。

白紙のページに


この日の事を


記していこう。




茜色の空が


二人を温かく





染めていた。




あなたは


私の恋しい人に


違いない。


ここは



ふれあいの丘




なんだから。





合掌。



 




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